2025-10-20 EURUSD週報
2025-10-20 · fx
最終更新: 2025-10-20
FXEURUSDWeekly
前週のユーロドル動向を振り返り、今週の主要イベントとシナリオを整理する。金利差や米欧経済の相関を踏まえた見通し。
- ユーロドル(EURUSD)は小幅安(週末終値 1.1632、週次 -0.33%)。週レンジは 1.1578–1.1676。
- PMI:ユーロ圏コンポジットは 52.2(17か月ぶり高水準)に上振れ。一方、米コンポジットは 54.8へ加速し、成長モメンタムは米>欧。
- インフレ:米9月CPIは 前年比+3.0%(コアも+3.0%)。「利下げ観測↑=金利↓」が基本だが、DXYは週次で+0.53%と反発気味。株高・好決算の米資産選好フローがドルを下支え。
- 金利差:米10年–独10年のスプレッドは約 -4.6bp 縮小(米ほぼ不変、独やや上昇)。通常はEUR支援だが、今週は成長格差・DXY上昇が勝り、EURUSDは戻り鈍化。
- 解釈(因果):
① 米PMI上振れ → 成長期待↑ → リスク資産↑/米株高 → 対外資金のUSD需要
② 米CPI 3.0% & 利下げ観測 → 米長期金利横ばい〜小反発に留まる → 金利差縮小でもEUR追い風は限定
③ ユーロ圏内の非対称性(独強含み・仏弱め) → ECB据え置き観測強 → EURの上値抑制。
0) フロントマター
(上掲の YAML を挿入済み)
1) 参照週報(取得)
- SamuraiQuant(指定ソース):EURUSD週報の該当記事は見当たらず(USDJPY週報のみ)。よって本文・日付の抽出は不可。
- 代替として公開ウィークリー(Oct 20–24 週のEURUSD見通し)を参考ベンチマークに採用。
2) 実績データ(JST基準)
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EURUSD(10/20–10/24)
- 週始値 1.1658(月) / 高値 1.1676 / 安値 1.1578 / 週終値 1.1632 / 週騰落 -0.33%
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主要イベント結果(抜粋)
- ユーロ圏PMI(速報・10/24):コンポジット 52.2(17か月高)
- 米PMI(速報・10/24):コンポジット 54.8
- 米CPI(9月・10/24公表):総合 +3.0% y/y、コア +3.0% y/y
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金利とDXY(週末ベース)
- 米10年:4.02%(前週比 ≈0bp)
- 独10年:2.624%(前週 2.578%、+4.6bp)
- 米独10年差:139.6bp(先週 144.2bp、-4.6bp)
- DXY:98.95(先週 98.43、+0.53%)
3) 検証(参照週報 vs 実績)
参照週報:公開ウィークリー(Oct 20–24)—「1.18台テストを伴う強含み」シナリオ
- ✅ 当たった点
- 「反発トライ」の文脈は一部整合。実際、週中は1.16台半ばを維持し下げ渋り。
- ❌ 外れた点
- 1.18接近は未達(週高値 1.1676 に留まる)。
- 週足は陰線(-0.33%)で着地。DXY反発と米PMI>欧PMIが上値を封じた。
📊 検証サマリー
- 金利差効果(EUR追い風) < 成長格差・DXY上昇(EUR向かい風)。
- 合成効果としてEURUSDは上値限定のレンジ下限サイドで推移。
📅 今週の振り返り(実績)
今週(2025-10-20〜2025-10-24)=実績| 日付(JST) | 主要イベント(確定中心) | EURUSD 終値 / 前日比 |
|---|---|---|
| 10/20(月) | 材料乏しく様子見(政府統計の遅延継続) | 1.1645 / -0.22% |
| 10/21(火) | DXY上昇(+0.35%/d)でドル買い先行 | 1.1605 / -0.34% |
| 10/22(水) | イベント待ちでレンジ | 1.1613 / +0.07% |
| 10/23(木) | (週末データ待ち) | 1.1618 / +0.04% |
| 10/24(金) | 欧PMI 52.2 / 米PMI 54.8 / 米CPI 3.0% | 1.1632 / +0.12% |
🔮 次週の展望(見通し+イベントカレンダー)
次週(2025-10-27〜2025-10-31)=見通し- ベースシナリオ(60%):FOMC 25bp利下げ、ECB据え置き。米長期金利は低位横ばい〜やや低下、米独10年差はさらに縮小。同時に米成長優位・米株高が続けばDXY上昇は限定。EURUSDは1.16台後半〜1.17台前半へジリ高。
- 弱気シナリオ(25%):ユーロ圏HICPフラッシュ弱め or ECBハト化示唆 → 欧金利低下でスプレッド拡大に逆行 → 1.1575割れで1.1540テスト。
- 強気シナリオ(15%):HICP強め + ECB据え置きでもタカ派気味、かつFOMCでドーヴィッシュ。1.1720突破で1.1780/1.1820を試す。
| 日付 | 重要イベント(想定時刻は現地公表) | 論点 |
|---|---|---|
| 10/28–29 | FOMC(政策金利) | 25bp利下げ観測。声明とドットの雰囲気、QT言及。 |
| 10/29–30 | ECB理事会(フィレンツェ) | 据え置き見通し。フォワードガイダンスのニュアンス。 |
| 10/30 | 独CPI(速報) | コア動向とエネルギー寄与。 |
| 10/31 | ユーロ圏HICP(速報) | ヘッドライン2%台前半維持か。成分内訳に注目。 |
🧮 週次比較行(先週比)
週レンジ 1.1578–1.1676|週終値 1.1632|米独10年差 -4.6bp(→139.6bp)|DXY +0.53%🎯 戦略メモ(テクニカル W1/D1/H4/H1/M15)
- W1:9月高値 1.1919 → 10月安値 1.1543 の戻り局面で失速。1.1540–1.1550は月間安値帯と重合する一次防衛。
- D1:今週は1.158–1.168の狭いレンジ形成で下ヒゲ優位。上抜けは1.1720、下抜けは1.1575/1.1540。
- H4/H1:1.1655–1.1675で売り圧観測、1.1600–1.1580で買い板厚め。上下どちらもブレイクは順張り。
- M15:イベント時の初動反転(フェイク)に注意。±25〜35pips のスパイク後、二波目に本命が出やすい。
- 執行案:
- ベース:買い下がり 1.1600→1.1580、LC 1.1540下、利確 1.1700/1.1720/1.1780。
- 弱気:1.1575 明確割れで戻り売り、利確 1.1540/1.1500、LC 1.1640上。
⚠️ リスク要因
- イベントリスク集中(FOMC/ECB/HICP):見出し一行で方向転換の可能性。
- 仏PMI・政治不確実性:ユーロ圏平均を下押し(フランスの伸び悩み)。
- 米株の一段高:ドル需要(対外投資)が継続する場合、金利差縮小でもEUR上値が鈍る公算。
🔗 参照URL
- (指定元)SamuraiQuant:ポータル/記事一覧(EURUSD週報は未掲載)
- HCOB/S&P Global PMI(欧州・米国)、米CPI(BLS)、DXY・各金利(Investing/FRED/YCharts)、EURUSD価格(Stooq)などの一次/準一次ソース。